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遥か昔、私が中学三年生の二学期の
ある日の国語の授業での話です。

その時の国語の担任仲川先生は
少女の様なピュアな性格の先生でした…

その日の授業は俳句

皆、 一生懸命に取り組み…
教室は 静かに時が流れていきます…

仲川先生は、前の方から生徒ひとり、ひとりの席を
微笑みながら廻っていました…

私は出席番号1２番。
後の方から二番目。

私の前は再従兄弟のマーボー…
そして、後はユウジ。


仲川先生は、マーボーの前まで来ると、
踵を返し前の方に行ってしまいました。

私達三人には、アドバイスの価値も無い様な態度で…。
正直、子供ながらに少々ショックでした…。

そのとき、私にアル事が閃きました

俳句の作品は、次の国語の時間迄に提出する事になりました。
その日、学校が終わると道草もせず、
マーボーと秀才のアキラくんの家へ一目散に向かいました。

…アキラくんの家に着くと、アキラくんに購読している。
中三コースを貸してと頼み、その中にある俳句の作品集の中から、
その月の最優秀賞をメモしました。

ようやくマーボーも、私の作戦が理解できた様で、
佳作作品ぐらいが良いんじゃないかと
少し心配して言ってきました…。

が、私の傷付いた少年の心は、
佳作や入選ぐらいでは晴らせない…

ここは、最優秀賞のパクりでないと…

…そして、次の国語授業の日がやってきました。
各自、仲川先生に作品を提出します。

先生は、集まった作品のひとつひとつに目を通し、
赤鉛筆でチエックしています…

チエックが終え、先生が良い作品をいくつか紹介したいと話されました。
作品を順に紹介され、最後に 1番良かった作品を紹介しました…

勿論、私の作品です

仲川先生は手のひらを返した様に、私を誉めちぎります。
その事実を知っているマーボーとユウジは大爆笑

…翌日から、他の先生方にも、

「やれば出来るじゃないか」

と誉めまくられました。
最終的には、作品が学校一番とになり、
校長先生から全校集会で表彰されてしまいました

…

夜が更けて

虫の鳴く声

高なりし

…よゐこの みんなは絶対に真似しないでね

アーメン


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